日常利用と防災機能を有する海岸防災施設造成のあり方に関する研究
−「命山」および「広村堤防」に着目して−

鴨 諸一
指導:横内憲久教授・岡田智秀教授
  2011年3月に発生した東日本大震災を受け、同年12月に「津波防災地域づくりに関する法律」が制定され、これによりわが国の沿岸防災は、ひとつの地域内で津波・高潮防護施設と津波・高潮避難施設をセットで整備していく方針が定められた。しかし、その整備イメージは、防災機能の側面が強く、それ自体が地域防災の意識向上や防災施設の平時利用の促進に繋がる方針にはなっていない。そこで本研究では、日常利用と防災機能を併せ持つ海岸防災施設として「命山」および「広村堤防」を対象に、両事例の他地域への普及という観点のもと、海岸防災施設造成上の留意点および当該施設が地域に果たす平時の日常利用の多様な役割について明らかにした。
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