景観法に基づく景観計画の策定プロセスと運用実態に関する研究
−近江八幡市「水郷風景計画」を対象として−

加瀬 靖子
指導:横内憲久教授・岡田智秀専任講師(兼担)
  本研究は、全国初の景観法に基づく景観計画である近江八幡市「水郷風景計画」の策定プロセスと施行1年までの運用実態を捉え、その短期的運用実態より導いた「届出制度」の課題点に対する改善策を検討した。その結果、@最低水準の設定、A点数化を用いた事業者との景観形成のすり合わせ、B定期的な学識者の関与と景観形成のノウハウの蓄積、C景観条例における建築確認申請前の事前協議の位置づけ、D届出手順の継続的な周知、E工事完了届(写真添付)による迅速な事後確認の必要性とともに、当該区域が地域の生業を色濃く残す高質な空間であることをふまえ、F景観地区の指定により、積極的な景観形成を図っていくべきであることを捉えた。
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