物件情報公開の進展が不動産売買仲介業に与える影響に関する研究

柏渕博子
指導:小嶋勝衛教授・根上彰生助教授・宇於ア勝也専任講師
  不動産売買物件の情報公開は現在試行錯誤の段階にあり、地域間の情報格差が拡がる可能性がある。また無秩序な物件情報公開は情報の安全性低下の恐れがあり、法律や施策の強化が必要である。購入者への物件情報提供を主業務としてきた不動産売買仲介業者は変化をしなければ衰退する可能性があり、さらに消費者の報酬に対する批判や異業種の報酬低下を掲げた進出に対し、報酬の妥当性を主張するには明確な根拠が必要である。
 物件情報公開に対応する不動産売買仲介業を確立するためには、客付業務の改善・整備と消費者への告知、消費者への報酬説明と合意形成、物件情報や関連情報の充実と情報の安全性確保の施策について検討されるべきであると考える。
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