貨車輸送減少に伴う貨物駅跡地の再利用に関する実証的研究
−関東圏における大手私鉄としての東武と西武の事例に即して−

若林正也
指導:浅香勝輔教授
  明治以降のわが国の輸送体系は、鉄道と海運を中心として構成されてきた。しかし、高度成長をむかえ自動車が一般に普及し、道路整備が盛んになることで、自動車輸送に比べ、配達地までの輸送経路が複雑な鉄道貨物輸送は衰退していく。そこで本研究では、残された貨物駅跡地に焦点をあて、その経年変化を追い、現況においての利用を考察し、再利用への提議を述べている。本研究の流れとして、1-主な貨物駅選定、2-国鉄との共通運用、3-鉄道輸送と道路網・旅客輸送との関係、4-跡地の持つ有用性、5-跡地再利用に関する提議、に従って考察した結果、跡地は高架化工事用地・駐車場・商業施設として利用されており広域での都市発展に寄与してはいるが、局所的に見ると若干の問題点を残していることを明らかにした。
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