固定資産税の家屋評価に関する研究
−木造家屋の経年減点補正と経年による流通価格の比較について−

渡邊 孝之
指導:三橋博巳助教授
 家屋の固定資産税に対する不服審査申出件数を平成6年度と平成9年度とを比較すると約2倍に増加している。またそれらの申出の本質は、家屋評価の減価曲線自体に対する問題及び固定資産税評価額と市場価格の乖離に起因していると考えられる。本研究では、宅建業者に対するアンケートによる中古住宅価格査定方法の実態、不動産広告の販売価格から土地価格相当額を控除するという方法により求めた中古建物の経年別単価のそれぞれを把握し、これらから求めた経年による流通価格曲線と固定資産税の家屋評価手法である再建築価格方式で利用されている経年減点補正率との比較を行い、固定資産税の家屋評価のあり方について若干の提言を行ったものである。
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