−世田谷区太子堂の事例分析を中心に−
谷澤 賢
指導 小嶋 勝衞教授・根上 彰生専任講師・宇於ア勝也助手
東京都区部に広がる密集住宅市街地(いわゆる木賃地区)では、敷地の狭小、狭隘道路、建てづまり等の問題を抱えている。本研究では、世田谷区太子堂を事例に、これらの問題の解決に向けて敷地の統合による共同建替えの促進を図るために、共同建替え事業の事業採算性分析をとおして、障害となる経済的要因の緩和方策を公的機関からの財政的支援措置を用いて検討している。その結果、共同建替え事業者と地方自治体の両者から見て共同施設整備費を調整することが最も効果があることを明らかにし、さらに共同建替えの促進を図る方策として、敷地の前面道路幅員による容積率制限の違いを考慮した提案を幅員別に行っている。