市街地住宅総合設計制度による容積率緩和が不動産投資事業計画に与える影響に関する研究

−東京都区部におけるモデルシミュレーションを通して−


田部井一嘉


指導 小嶋 勝衞教授・根上 彰生専任講師・宇於ア勝也助手

 現在、民間投資主体は経済的採算性を主な要因として、その事業の投資意志決定を行っている。本研究ではこの点をふまえ、市街地住宅総合設計制度における容積インセンティブの実効性の評価を行った。その際、より具体に即した評価を行うために、投資主体別に異なる評価方法で検討した。また、リスクプレミアムを用いて事業環境の変化量を調査・分析し、事業環境の変化と容積インセンティブの実効性の関係における分析もあわせて行った。その結果、東京都心3区における市街地住宅総合設計制度の容積インセンティブの効果は、投資主体の特性によって有効に機能しない場合もありうることを明らかにし、さらにこの点に関して2つの問題点から整理し提示した。







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