都市沿岸域における関発と漁業との調整のあり方に関する研究


中村 智広


指導:横内 憲久教授

わが国国土の地形的特性から、沿岸域は国土政策上極めて重要な地域であり、特に都市沿岸域は、産業立地をはじめさまざまな二一ズを抱えている。沿岸域の利用調整には、沿岸域総合利用計画制度が必要であるが、漁業権、漁業補償など漁業との利用調整は、その中心的課題となっている。本研究では、(1)開発と漁業とが共存を指向する時代における漁業補償のあり方として、事後補償制度(漁業補償ファンド)が有効であること、また、(2)漁業を取り巻く環境が変化するなかで、現行漁業権が限界に直面しており、開発推進のみならず、漁業自体の振興のためにも、今後、漁業権を量的に減少させつつも、権利内容を質的に拡充することが必要であることを提案している。







研究一覧の表へ