市來 正久
指導 小嶋 勝衞教授・佐藤 進非常勤講師
本研究では、用途地域と土地税制という個別のテーマを用途地域の純化の視点から結び付け、用途地域制度の成立、変遷と問題点、類似の制度の国際比較をとおして1992年改正制度の評価と純化の可能性を検討した。また、用途地域の純化ができぬことがどのように地価やそれに関連した土地税制に影響しているのか、また土地税制により用途地域の純化に効果があるかについて検討を試みている。この検討により、今回の用途地域制度の改正では純化を図ることが難しいが、土地税制の面からも用途地域の純化に影響を与えている可能性があること、用途地域制度を補完する税制の確立が必要であり、都市計画と土地税制のつながりを深めるよう提言を行っている。