一環境管理からみた環境評価法の検討一
渡辺患部子
指導:小嶋勝衞教授・木村宏非常勤講師
近年、日本のオフィスは単なる事務処理労働の場から知的生産活動の場へと変化し、その質が見直されるようになった。この環境に対する評価は、現行の建築基準法やビル管理法にもとづく環境計測のみでは不十分であり、居室部分を取り巻く建築物全体の環境保持、また維持管理従事者の円滑な作業を支援する配慮が重要である。本研究では、以上を背景として、環境形成に関わる設計、維持管理、利用の各セクター間の責任関係、今後の室内環境保全のための必要事項、従来の室内環境評価と建築物全体に関わる環境衛生評価との接点(整合性)について考察、検討を行い、従来の環境評価法の利用の仕方、新しい評価手法の考え方とその枠組みの提案を試みた。