鉄筋コンクリート造中高層分譲集合住宅の修繕に関する調査研究


奥澤 健一


指導:岸谷孝一教授

 日本における鉄筋コンクリート造中高層分譲集合住宅(いわゆるマンション)は、その多くで老朽化が進む中、建物の維持・保全を]的として長期修繕計画が策定され、大規模修繕工事が実施されている。本研究では現状のさまざまな問題点を鑑み、建物の維持・保全に関して十分な知識を持たない管理組合が円滑に修繕活動を進めるため、さらに今後のマンションにおける維持・保全システムの整備に向けての基礎資料を得るため、アンケート調査や実態調査をとおして現状を把握し、その分析をもとに大規模修繕工事における概算工事数量算出手法の開発を目指した。結果として、大規模修繕工事の実施状況の差異や対症療法的になりがちなことを明らかにし、住戸の専有床面積と建物構成部位外周面積の間の傾向を導き出した。