東京都心部における規制誘導手法を用いた住宅供給に関する研究

一民間賃貸住宅の形態的特徴と居住実態の分析をとおして一


小原浩武


指導:小嶋勝衞教授

 近年、都心3区において規制誘導手法によって供給された民間賃貸集合住宅に着目し、現地調査・表札調査及び居住者へのアンケート調査より、開発規模の大きさや居住機能と多機能との複合状況よりタイプ分類し、タイプごとの住宅利用状況・居住実態を明らかにしている。結稟として、規制誘導手法により供給された住戸は高い住宅利用がなされていること、居住者に新規居住者層の存在を確認したことから、規制誘導手法による住宅供給は定住人口回復に有効としている。そしてより高い住宅利用を促すには、用途複合による住宅供給よりも単一用途が好ましいが、用途複合でも一定戸数以上の供給により可能であることを示している。