市街化区域内農地の活用に関する研究

一農住組合の理念と現実一


森 強


指導:小嶋勝衞教授・石田道孝専任講師

 生産緑地法が改正され、農地税制が厳しく適用される今日、農家の生活設計を考えた上で、計画的な農地活用を図ることが重要である。しかも住宅供給が、過剰気味ともされる今日、住宅・宅地だけを視野にいれた整備手法は、自ずとその限界が生じてくると考えられる。そこで本稿では、農家の意向に柔軟に対応できる整備手法の一つとして、農住組合制度を取り上げ、「計画的市街化整備手法」としてばかりではなく、市街化区域内農地を活用する上での果たし得る役割を明らかにすると共に、事業実態を事業主体・行政の立場から把握し、長所・短所を抽出し、問題点を把握する。そして改善策を検討し、農住組合事業が果たす役割を明らかにすることを試みた。